ヤフオクで中古のRTX1100がRT58i並に安かった

自宅兼作業場の光回線を、戸建て向けのBフレッツ・ハイパーファミリータイプから、集合住宅向けのフレッツ光ネクスト・マンションタイプに乗り換えることにしました。ちょうど1年くらい前に、このアパートでも集合住宅向けのフレッツ光ネクスト・マンションタイプが利用できるようになりまして、実質的な帯域幅(速度)もあまり変わらないみたいだし、ランニングコストも安くなるので、早く乗り換えたいな、とは思っていました。でも移行するにあたり、契約しているプロバイダに割り当ててもらっている固定IPアドレスが引き継げないのです。自宅サーバDNSへの登録を変更するとか、そもそもDNSサーバ自体を自宅に持っていたのでそのアドレス変更の手配をするとか、よそとつないでいるVPNの設定変更とか、そういうのを全部漏れなく切り替えなくてはなりません。そんな特殊な事情がありまして、各所の設定を変更するのが面倒で、割高なのはわかっていたのだけど、そのまま放置してありました。いつか時間ができたら考えよう、と。

ところが DELLのノートPC、Inspiron M101zを買うついでにSo-netに新規に加入して光回線を新規に引くと割引になるキャンペーンの適用を受けて Inspiron M101z を買って しまいました。結果として、従来回線に加え、フレッツ光ネクスト・マンションタイプを追加導入することになり、狭い部屋に光回線が2本、引き込まれている状態です。早期に設定を切り替えて、旧回線を廃止しないと、無駄にカネを払い続けることになります。

移行手順をまじめに考えはじめてみると、手持ちの器材だけを使って回線の移行をすると、非常に煩雑な手順を踏まなくてはならないことが判明しました。考えてみればそれは当然のことで、旧回線(Bフレッツ・ハイパーファミリータイプ)を生かしたまま新回線(フレッツ光ネクスト・マンションタイプ)も利用できるようにして、一時的に2回線を両方とも使える状態にしないといけないのです。両回線が使えるうちに、旧回線の固定IPアドレスにひも付けてあったさまざまな設定を、新回線の固定IPアドレスにひも付くよう変更する、そんな手順を踏まないといけない。もし並行して利用する期間なく一気に切り替えることにすると、何か設定を間違えたときに後戻りできなくなります。そんな危険な橋は渡れません。一時的にせよ新旧両回線とも利用できる状態にする必要がある、ってことは、素直に考えると2回線分の器材が無いといけないわけですよ。

はじめは手持ちの器材だけでやりくりしようと思っていました。それは不可能では無いのだけどかなりの手間がかかるし、時間もかかる。旧回線であるBフレッツ・ハイパーファミリータイプを維持する費用はプロバイダ料金抜きで5500円/月くらいでして、これは移行を済ませてしまえば要らないはずの支出です。無駄だしもったいない。移行に要する時間を節約できるのであれば安いルータを買っちゃっても良いのではないか。ということになりました。

最初はバッファローあたりの安い新品ルータを買ってしまおうか、と思いました。でも私、ルータはヤマハが好きなんです。他社のルータだと、ちょっと設定を変更するたびにいちいち再起動を要求されたり、機能が充分でなかったりと、あまり良い思い出が無い。すこし高価な製品なら大丈夫なのかもしれないけれど、それで本当に大丈夫なのか調べるのにだって時間がかかるし、資料にあたって調べただけでは自信をもって判断できるレベルにはならない。これはコンピュータやソフトウェアやモノ全般に言えることだと思うのだけど、実物をいじって少し使ってみればけっこう正確に使える・使えないの判断がつくところが、カタログや取扱説明書を読み解いて頭で考えただけは肝心なところがわからないし、使えそうと思って買ってもそれが外れていることも多い。カネも惜しいけど時間こそが貴重なのだから、保守的だけど、できれば使い慣れているヤマハの製品がいい。でもヤマハのルータは少々高いんですよね。

そんなある日、たまたま Yahoo!オークション を巡回しておりまして、何気なくヤマハルータの型番「RT58i」で検索をかけてみました。ふむふむ、1万円くらいなのね。費用対効果的には微妙なところです。で、どうしてそうしたのか、きっかけを覚えていないのだけど、さらに同社の業務用ルータ「RTX1100」で検索をしてみました。あら、こちらも1万円くらいなんですか。RT58iとRTX1100では新品の値段は倍くらい違ったはずなのに、中古だと同程度。いちおう調べてみると、RTX1100は後継のRTX1200が出てずいぶん経つはずなのに、まだカタログに載っています。業務用ルータですから、故障などによる置き換えに備えて旧製品の新品をまだ出荷しているのでしょうね。ってことはサポートの点ではあまり心配しなくても良いのかも。これは安いなあ。

で、1時間くらい悩んで、落札しちゃいました。

従来は、

インターネット ←(Bフレッツ)→ [外側ルータ(RT58i)] ←公開セグメント(自宅サーバ置き場)→ [内側ルータ(RT57i)] ←非公開セグメント(一般のPC置き場)

っていう、ルータを2段直列にした構成にしていました。これがRTX1100を導入することによってルータ1台のみの単純な構成に整理できます。RTX1100は、一般家庭向けのRT58iなどとは違い、主な設定はsshなどでルータにログインしてコマンドラインから行う必要があります。そのため慣れていなと扱いにくい = 市場が狭い = 中古の相場が安い、ということなのでしょう。良い買い物をしました。

まあそれでも、回線の移行は予想よりも面倒でした。でも、きっとRTX1100を買わなかったらもっと大変だったはずです。危なくイバラに道を選ぶところだった。買って正解だったと思っています。