WiMAXのその後

もうずいぶん前の話になってしまいましたが、その後の経過など。

WiMAXの魅力

Try WiMAXレンタルで試してみて、移動先でもメールやWebがふつう使えてしまうのには驚きました。いや、速度は下り数Mbps程度しか出ないのですけれどもね。でもメールの送受信やWebでの調べものやDropboxでのファイル共有には充分でしたし、sshでどこかにログインして作業していてもパケットの遅延はあまり感じませんでした。バックグラウンドでウィルス対策ソフトがパターンファイルをダウンロードしはじめても気になりません。むかし、家庭からのインターネットアクセスがISDNが主流の頃、PHSでも64kbps通信が利用できるようになり、ファミレスでWindows CEのハンドヘルド機を使いながら、いま自宅と同じ環境を外で利用できていることに感動した、あの感じを思い出しました。これは楽しい。私、こういう「仕組み」には弱いんです。
これはもう、利用しないということは考えられない。仕事がはかどるのだし。(←言い訳)

どこと契約するか

で、調べてみました。モバイルWiMAXには、UQコミュニケーションズ社が提供しているもののほか、MVNOで(UQコミュニケーションズ社から設備を借り受けてサービスを小売りしている)いくつもの事業者が参入しています。端末の値段は、一般に、MVNO事業者から購入したほうが安いです。ただし他のMVNO事業者のサービスは利用できない、そこ専用の端末である場合が多いので、乗り換えを考えているのなら注意が必要です。初期費用、月額費用の面でも、UQより安く提供している場合が多いです。料金プランは、UQなら、完全定額プラン、2段階定額プラン、1日利用プラン、これだけの中から選べますが、MVNO事業者の場合は完全定額のみに限られていたりします。また、UQ社の場合には機器追加オプションというのがあって、わずかな追加料金を払うことで1契約で端末を3台まで登録できるのですが(ただし同時使用は1台だけ)、MVNOでは対応していない場合が多いみたいです。
各社、次々とキャンペーンを打ち出していて、いま、どこと契約するのがお得なのか、という状況は刻々と変わっていて、追いかけようと思うとけっこう大変です。私は、9月上旬の時点で、@nifty WiMAXと契約することにしました。初期費用が無料だったこと、USB端末が送料込み2800円で購入できたこと(ただし@nifty WiMAX専用品)、月々の利用料にもいくらかの割引があったこと、自宅兼作業場で既に@niftyと契約していたので無駄に基本プランを契約しなくても良いこと、が理由です。初期費用代わりに端末代2800円を支払いさえすれば、あとはいつでもやめられるので、わりと気軽に決断し、勢いで契約しちゃいました。

実際に使ってみて

Try WiMAXで使っていたときには、私の普段の行動範囲内では電波の入りに不満を感じたことは無かったのですけど、実際に契約をしてから使っていると、地図上では圏内のはずでも、ダメなところでは全く電波が入らなかったり、不安定だったりするケースがありました。むかしたびたび通っていた、ピーク時を避ければいくら長居をしても大丈夫な雰囲気の、お気に入りのデニーズで使えなかったのは、かなり残念に思いました。また、私の実家の団地(東京都北多摩地区)でも電波が入らず、通信不能でした。エリアの点では、むかし使っていたWillcomPHSのほうが苦労しなかったような気がします。
と、これだけ「電波が入らない」と書きましたけど、これは期待が大きかったことの裏返しです。実際のところ、電波をつかむことができさえすれば、あとはだいたい快適に使えます。マクドナルドの店内で、公衆無線LANを使うよりも、WiMAX経由で通信したほうが速かった、なんてこともありました。私自身、現時点では、エリアの広さよりも通信の快適さのほうを重視しているので、WiMAXには満足しています。どこにいても確実につながらないとダメ、という条件でしたら、また、別の選択になるのでしょうが。