近況

年度末、まあ毎度のことなんですが少々スケジュールが立て込んでおりました。昼夜関係なく、働けるコンディションのときは働き、限度を超えそうになったらその前に寝る、というパターンです。3/11の午後、大きな地震があったときもぐっすり寝ておりました。揺れで目が覚めかけたのですが、棚から物がいくつか落ちてきて、これ以上揺れが強くなるようだったらヤバい、というラインぎりぎりのところで揺れが弱まってきたのですぐまた眠ってしまいました。それがかなりの破壊力を持った地震だったことを理解したのは、地震発生後8時間くらい経過して後のことでした。

それからはtwitterのタイムラインを気にし、被害の規模について情報収集をしながら、何か自分にできることは無いのだろうかと思いながら、自分の仕事を進めていました。ホリエモンが被災現場からのtwitterメッセージをひたすらRTしまくる様子を見たり、その他にもネットの各所で有志がいろいろなサービスを立ち上げるのを見て、心強く思ったり、自分もそこに参加しなくては、と思ったりしていました。どこに、どれだけ困っている人がいるのか整理されていない状況でしたから、そうしたものをまとめることが出来たらな、と思っていたのです。

しかしそんなことを思っているうちに、こんどは自分に火の粉が降りかかってきます。3/14からの首都圏の輪番停電(後に計画停電と呼ばれるようになりました)です。私の管理しているネットワークはどれも小規模で、データセンターにサーバを預かってもらうようなものではありません。自宅兼作業場のものも含めて、一般の事務所に設置されています。計画停電の影響をもろに受ける立場です。

短時間の停電に対しての最低限の対策はしてあったものの、数時間におよぶ停電があって、それが毎日続く、という状況は考慮していませんでした。まずは、へんなタイミングでサーバが落ちてディスクがクラッシュする可能性に備え、重要なデータをバックアップする。並行して、停電したらそれを検知して安全にシャットダウンする仕組みを作る。そして復電したときにきちんと起動するよう設定を見直す。まあこのへんは、本来であればシステム構築時に済ませておくべき項目なのですが、出来ていなかったので、緊急に対応する必要が生じてしまったわけです。しかも間の悪いことに確定申告の期日が迫っておりまして、青色申告控除のたかが数十万が貴重な自分にとっては、そちらも手を抜くわけには行きませんでした。これはホント、早く済ませておけば良かった。

そんな自分の事情でドタバタしているうちに、被災地への支援サイトやら、計画停電情報の検索サイトやら、必要そうな、思いつくかぎりのものはあらかた立ち上がってしまいました。みんな仕事早いね。あと今は、いわゆるクラウドを利用することでサーバの立ち上げが比較的簡単にできるようになっていて、この力もきっと大きいのでしょう。政府や企業やNPOなどの団体レベルでない活動も目立ちました、っていうか、少なくとも初動は、個人レベルの活動のほうが小回りが効いて早かったような印象があります。サイトは、立ち上げも大事ですけど、更新を続けて最新の状態に保って行くこともとても大事なことで、まだまだ地味に仕事を続けておらえる方がいっぱいいらっしゃるのだと思います。私が言うのもヘンですけど、ありがとうございます。尊敬しています。

結果として、被災地への貢献という意味では役に立てなかったのですが、この先何年かかるかわかりませんが復興するまで現地への興味を失わないようにすること、それが私にできる最低限のことなんだろうと思っています。あと、この地震がトリガになって経済が一層冷え込むことは確実と思われるので、その中でなんとか生き残って行くこと、お荷物にならないようにすること、これも真剣に考えないとね。